録音ブースのない宅録はノイズが大敵です。でも、ノイズの発生原因や対策を知って対策すれば、ノイズを減らすことができます。
ノイズの主な発生原因と対象を紹介するので対処して、ノイズを除去しましょう。
ノイズの発生源を調べる
家になる家電は、気づかない音の大きさで出てるものがあります。
ノイズの発生源
- エアコンの送風音
- 部屋の反響音
- パソコンを冷却するファンの音
- 水槽のろ過器のモーター音など
家の中では、気づかないだけ意外と小さい音が出てるものがあるのです。
特にパソコンを冷却するときに回るファンの音は、マイクの近くで使うので頻繁にファンの音がするパソコンは問題になります。もし、ファンの音が頻繁になるのでは、ファンレスのパソコンを選んだりしてノイズが発生しないようにしておきましょう。
ノイズチェックの方法
家で生活してると小さな音は意外と気づかなくなります。そこで、簡単なノイズチェックの方法を紹介します。
ノイズチェック方法
- マイクを部屋に設置します
- パソコンとマイクを接続します
- マイクのゲインを20dB〜30dBくらいまであげます
- 録音を開始します
- 部屋の中心で手を1回たたきます
- 1分位したら録音を停止します
- 密閉型のヘッドホンで録音した音を確認します
マイクで部屋を音を録音すると、どのような音があるのか確認することができます。
部屋の中心で手を叩くのは、部屋の反響音を調べるためです。手を叩いてすぐに音が消えれば反響が少ない部屋で、「パ〜ン」と残るときは、反響がある部屋だということがわかります。
マイクで部屋の音を録音してみると、日頃気づかない音や、家の外から聞こえる音など、いろいろな音が録音されていることが分かります。
もし、その音がある状態でナレーションなどを録音すると、文章と文章の間のところでノイズや、部屋の反響音があるときは、声が遠くから聞こえるような音を録音してしまいます。
そのようなノイズを録音しないためにも、ノイズ対策をしてノイズの少ない環境で録音しクオリティーの高い宅録をしましょう。
ノイズ対策
ノイズ対策は、ノイズの種類によって対策方法が異なります。そこで、ノイズの種類と対策方法を1つずつ紹介します。
部屋の反響音対策
部屋の反響音を減らすには、部屋の選び方が大事です。では、どのような部屋が反響音が少ないのかと言うと、
- あまり大きくない部屋
- 物が多く規則的に置かれてない部屋
- カーテンがある部屋
広い部屋では反響がわかりやすく、特に硬い壁などは反響します。そこで、柔らかいカーテンや衣服がある部屋だと反響と抑えることができます。
物が多く規則的に置かれてない部屋は、音が反響してもマイクに反響した音が直接戻ってこなくて減衰することがあるので、寝室や広めのクローゼットなどは宅録で使うには良い場所になることが多いです。
もし、どの部屋も反響音を抑えるのが難しいのであれば、簡易試着室のなかに柔らかいカーテンなどをつけて録音ブースを作ると良いでしょう。
そして、フローリングの床は硬く反響しやすいので、絨毯など敷いておくと反響音を減らすことができます。
部屋にある家電などの音対策
家電から出てる音を減らすには、先程紹介した「簡易試着室」を使って録音することでも減らすことはできますが、マイクにノイズが入らないように、直接マイクを囲うリフレクションフィルターを使うといいでしょう。
リフレクションフィルターは、マイクの正面以外を囲うので後ろや横からの音を減らすことができて家電などから出る音を減らすことができます。
エフェクターでノイズ対策
ノイズゲート、もしくはゲートと呼ばれるエフェクターを使うと、小さな音をカットできるので家電などから出る音を減らすことができます。
ノイズゲート(以後、ゲートと言います)は、設定された音より小さい音は自動でマイクのスイッチがオフになり、大きな音になると自動でスイッチがオンになるエフェクターです。
ゲートは、ソフトで使える(DAWのプラグイン)タイプや、機器のタイプなど、どちらでも同じですが、機器でゲートを使うときはマイクを直接接続しても使えません。それは、マイクから出力される音が小さ過ぎるからです。
機器でゲートを使う場合、マイク → マイクプリアンプ(マイクの音を大きくする機器) → ゲート の順で接続しないと使うことができません。
ソフトで使うゲートは、有料のDAWに標準についていますが、設定がシビアなので、iZotope社のNeutron のゲートを使うと簡単にできます。Neutron はゲート以外にもEQなど音質を調整する機能もついているので、おすすめソフトです。
ただし、ゲート機能は、StandardとAdvancedのバージョンにしかないので注意してください。
まとめ
ノイズは種類によって対策方法が変わってきますが、宅録では完全にノイズを防ぐことはできませんが、減らすことはできます。
高価な機材を使ってもノイズも一緒に録音されていたら、クオリティーが低い宅録です。ノイズ対策をして不要なノイズを録音の時点で減らすことができれば、クオリティーの高い宅録ができるので、ノイズを減らして、クオリティーの高い宅録を目指しましょう。