OBS Studioにマイク音が入らないときは、設定を手当たり次第に変えるより、音声ミキサーのメーターが動くかどうかで原因を分ける方が早く解決できます。マイク本体から配信・録画の出力まで、音が通る順番に確認しましょう。
最初にOBSの音声メーターを見る
マイクへ向かって話し、OBSの「音声ミキサー」を確認します。ここで症状を2つに分けます。
| 症状 | 主に確認する場所 |
|---|---|
| マイクの項目がない | OBSの音声入力ソース |
| 項目はあるがメーターが動かない | 機材、OSの権限、入力機器の選択 |
| メーターは動くが聞こえない | ミュート、モニタリング、音声トラック |
| 録画には入るが配信に入らない | 配信に使う音声トラック |
OBS公式資料でも、入力レベルの表示がなければ、音声がOBSへ届いていない可能性があると説明されています。まず「OBSへ届く前」か「OBSへ届いた後」かを切り分けます。
1.マイクと接続機器を確認する
- USBケーブルやXLRケーブルを差し直す
- USBハブを外し、可能ならパソコンへ直接接続する
- オーディオインターフェイスの入力チャンネルとゲインを確認する
- マイクやヘッドセットのミュートスイッチを解除する
- 機器の入力メーターやダイレクトモニターで音が来ているか確認する
コンデンサーマイクをXLR接続している場合は、マイクが必要とするファンタム電源を有効にします。一方、すべてのマイクに必要な機能ではないため、使用機器の説明書を確認してください。
機器側のメーターも動かないなら、OBSより前の問題です。ケーブル、接続端子、入力ゲイン、機器の制御ソフトを先に確認します。
2.OSがマイクを認識しているか確認する
Windows 11の場合
「設定」→「システム」→「サウンド」で使用する入力機器を選び、入力レベルが動くか確認します。動かない場合は、OBSを閉じた状態でも同じか確認してください。
次に「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「マイク」を開き、「マイクへのアクセス」と「デスクトップ アプリにマイクへのアクセスを許可する」を有効にします。OBS Studioはデスクトップアプリとして扱われます。
macOSの場合
「システム設定」→「サウンド」→「入力」で機器を選び、入力レベルを確認します。続いて「プライバシーとセキュリティ」→「マイク」でOBS Studioを許可します。権限を変更した後は、OBSをいったん終了して起動し直してください。
OBSの「OBS Studio」メニューにある「アプリの権限を確認」から、マイク権限を確認できるバージョンもあります。
3.OBSで正しい入力機器を選ぶ
OBSへマイクを追加する方法は、全シーン共通の「設定」→「音声」→「マイク音声」と、各シーンへ追加する「音声入力キャプチャ」の2種類です。
- ソース欄の「+」から「音声入力キャプチャ」を選ぶ
- 「新規作成」を選び、分かりやすい名前を付ける
- 「デバイス」で実際に使うマイクやオーディオインターフェイスを選ぶ
- 話しながら音声ミキサーのメーターを確認する
「既定」では、OSの既定機器が変わると別のマイクへ切り替わることがあります。トラブルを減らすなら、機器名を明示的に選びます。また、同じ機器を「設定→音声」と「音声入力キャプチャ」の両方へ登録すると二重音声の原因になるため、どちらか一方に統一してください。
音声入力キャプチャは追加したシーンで使われます。別のシーンへ切り替えたときだけ音が消えるなら、そのシーンにも必要な音声ソースがあるか確認します。
4.ミュートと音声フィルターを確認する
- 音声ミキサーのスピーカーアイコンがミュートになっていないか
- フェーダーが一番左まで下がっていないか
- ノイズゲートやエキスパンダーで声を切っていないか
- プラグインがエラーになっていないか
原因を調べる間は、マイクの音声フィルターを一時的に無効にします。フィルターなしでメーターが動くなら、ノイズゲートの開放しきい値などを1つずつ見直します。
5.メーターは動くのに音が聞こえない場合
自分に聞こえないだけの場合
音声ミキサーのメーターが動いていれば、モニターから聞こえなくても配信・録画には送られている場合があります。「オーディオの詳細プロパティ」の音声モニタリングが「モニターオフ」なら、OBSから自分のヘッドホンへは返しません。
まず短いテスト録画を行い、録画ファイルに声が入っているか確認してください。確認のために「モニターと出力」を選ぶ場合は、スピーカーによるハウリングや、オーディオインターフェイスのダイレクトモニターとの二重音声に注意します。
録画ファイルにも入らない場合
「オーディオの詳細プロパティ」で、マイクが録画に使用する音声トラックへ割り当てられているか確認します。さらに「設定」→「出力」で、そのトラックが録画対象になっているか確認してください。
一般的な動画プレーヤーは複数の音声トラックを同時再生しません。編集前提で音を分ける場合でも、確認用として全音声をトラック1へまとめておくと「録音されているのに再生時に聞こえない」という誤解を減らせます。
録画には入るが配信に入らない場合
配信に使用する音声トラックと、マイクを割り当てたトラックが一致しているか確認します。録画用に複数トラックへ分けた後に起きやすい症状です。
それでも直らないときの確認
- OBSとマイクを使用する他のアプリを終了する
- USB機器を接続し直し、OBSを再起動する
- OS、機器のドライバー・制御ソフト、OBSを更新する
- 新しい空のシーンへ音声入力キャプチャだけを追加して試す
- 別のケーブルやUSB端子で確認する
空のシーンでは動くなら、元のシーンにある重複ソースやフィルターが原因です。OS側でも入力レベルが動かないなら、OBSの設定を変更する前に接続機器を確認します。
まとめ
OBSにマイク音が入らない場合は、音声ミキサーのメーターを基準に、機材→OSの認識と権限→OBSの入力機器→ミュートとフィルター→音声トラックの順で確認します。最後に短い録画を再生し、実際の出力まで音が届いていることを確かめてください。




